大学当局の集会禁止体制を打ち破って
法大で1000人集会実現!
検問と学生4名逮捕に怒り爆発


法政大当局は、学生たちが1000人集会を企画した6月15日、
大学のすべての門を封鎖し、40人の教職員を動員して、
すべての学生・教職員の学生証・職員証をチェックした。

    
  ↑  正門以外の門はすべて封鎖された       ↑ これが正門前の検問所 
←集会のゲストも排除された

「なぜこんなことをやるのか?」
学生たちが抗議しても、検問を行っている教職員たちは何も答えられない。
答えられないどころか、抗議する学生をまたも警察に売り渡した。(学生4人が逮捕された!)
ここにはもはや「学問の府」の姿はない。
大学の教職員は、完全に「上」の命令にさからえないロボットになりはててしまった。
そして、学生は、そんなロボットたちによって管理される・・・・
これが教育基本法改悪後の学校の姿にほかならない。
でも、こんなヤツらに、学生がおとなしく支配されることなどありえない。
昼休み、多くの学生が正門前に集まってきた。
学生の自由を規制し、従わない学生を退学にするという法政大当局にたいする
怒りがうずまいていた。



だが、学生のエネルギーはこんなものではない。
もっと大きな動きが、今後必ず起こるだろう。
集会の後、国会に向けてデモ



法政大の外でも、労働者民衆の大きなうねりがまき起こりはじめている。
教育労働者をはじめ、広範な人々が、連日国会前に抗議につめかけ、
教育基本法「改正」も、共謀罪も、成立を阻止した。
与党が3分の2以上の議席を持っていても、
労働者民衆の力でそれに打ち勝つことは可能なのだ。
だが、労働者民衆のエネルギーも、こんなものではない。
もっと大きな動きが、今後必ず起こるだろう。


今、法政大学で起こっていること。

 今年2月27日、法政大学当局が、突然、「学生団体の立て看板・ビラに関する運用について」という通達を発表した。これは、学生の立て看板・ビラを規制するもので、各サークル団体から批判の声があがっていた。ところが、法大当局は、学生の声に耳を傾けず、「大学の決定だ」として、3月14日から立て看板の撤去を始めると宣言した。

3月14日、学生29人が、法大当局による立て看板撤去に反対するデモ行進を行った。法大当局は警察と連絡をとり合って、デモが終わった直後に200人もの警察官を学内に突入させ、「建造物侵入・威力業務妨害」という罪状で29人全員を逮捕させた。

 

 200人の刑事が学内に突入

学生の手足を3人がかりで抱えて連行する刑事

 逮捕された29人は、12日間拘留されたが、3月25日に釈放され、3月30日には、不起訴処分が確定した(無罪ということ)。学生が自分の大学の中に入ることを「建造物侵入」というのも、抗議のデモをしただけで「威力業務妨害」というのも、あまりにもムチャクチャであり、今回の件はおよそ「犯罪」とは言えないと検察も判断したのだった。
ところが、法大当局は、無罪の学生たちに「自宅謹慎」処分を命じ、弾圧報告集会も禁止した。(下の写真)

 

5月1日からは、学生サークルの立て看板を次々と強制撤去しはじめた。(下の写真)

                @警告書を貼り

                                A強制撤去し、



           B倉庫へ。

 

(法大生のブログより=http://housei29.noblog.net/)

私たちの看板はこの中にとらわれています。この場所はもともと学部掲示板の裏側のスペースで、これまで看板置き場として使われてきた場所です。彼らは、3月13日の夕方、キャンパスに学生が少なくなるころを見計らって、突貫工事でこの鍵付き鉄扉をこっそり据え付けたのです。もちろん学生団体にも事前の連絡などは一切ありません。法大当局は『二度と看板を出さないという誓約書を出さない限り返さない』などと言っているのです。許せない!

 法政大学当局は、「集会・結社の自由」も、「表現の自由」も、「思想・信条の自由」も、平然とふみにじりはじめた。そして、5月17日には文学部生3名に対して「退学処分」を下した。

「立ち入り禁止」、「ビラまき禁止」の看板が、大学の至るところに設置されている。

  
       ↑ 正門
                         ↑ 正門の門柱にも 


       ↑ 裏門にも                    ↑ 校舎の外壁にまで

 こんな監獄のような状況に、学生はいつまでも黙っていない。

処分反対の署名は2000筆に近づいている。(下の写真:署名をする学生)

 そして、5月26日には500名の学生が学生部長を取り囲んで抗議した。(下の写真)

 

↑多くの学生の注目を集めながら出発するデモ隊 

 
次は6月15日(木)12:40から、大学の最高責任者=平林総長の責任を追及する「公開裁判」が、法大生たちの手によって開催されようとしている。
そのあと、そのまま国会へ向けてデモが行われる。フランスの学生がCPEを撤回させたように、
教育基本法「改正」をやめさせるためのデモだ。

 <『Revolutionvol.66  06年6月5日付)』より>

ついこのあいだまで何の問題もなく出せていた立て看板が、突然規制されることになり、それに異議をとなえたら警察に突き出され、退学になる―まるで独裁政治だ。

これは法政大学だけの問題ではない。世の中全体の問題だ。独裁政治のようなやり方で教育が行われる社会にしてしまうのかどうかという問題だ。

そのことを示しているのが、今、国会で審議されている教育基本法「改正」の問題だ。「愛国心教育」が争点になっているが、「愛国心教育」はすでに東京をはじめとするいくつかの都府県で行われている。

東京では、「国旗掲揚・国歌斉唱」を卒業式・入学式で絶対にやるよう教育委員会が各学校に命令し(今までは各学校の判断にまかされていた)、「国歌」を歌わない先生が「職務違反」で処分されている。

福岡・久留米市や東京・町田市、広島県などでは「大きな声で歌え」と命令され、声量調査まで行われている。

このような教育を全国のすべての学校で行うようにするというのが、教育基本法の「改正」だ。

つまり、「上」の命令に従うかどうかで「愛国心」が試され、「上」の命令に従わない者は「愛国心がない」として処分されるということだ。大学当局の言うことに異議を唱えたら退学になるという法政大学の事件はその先取りだ。だから他人事ではないのだ。

法大事件は、マスコミはとりあげていないが、心ある人々の注目を集めている。

4月17日、元日弁連会長の土屋公献氏を始めとする17人の弁護士が名を連ねて、法大当局の無法ぶりをいましめる意見書を法政大学に提出した。

そこにはこう書かれている。

「法政大学が本年2月27日に発表した『学生団体の立て看板・ビラに関する運用について』の通りに立て看板やビラの掲示・配布などが制限されたら…明らかに憲法21条、23条が侵害された状態を生み出すこととなり許されない」

「法政大学が行った『立て看板の撤去』は、学生の表現を違法に侵害するもの」、「学生らが行った法政大学職員らに対する抗議行動は、憲法的な価値を侵害から護るための正当行為」

「(29名の学生の逮捕は)法政大学が警視庁に『被害事実』を通報して捜査依頼(実際には逮捕の依頼)を行った結果である事を考えると、法政大学は、逮捕された学生等に対して謝罪と然るべき損害賠償義務を負っている」

「法政大学は、本来法政大学がなすべき上記の謝罪を行うどころか、逆に、所属学生に対して『学則に基づく処分』を行おうとしているようですが、これは驚くべき暴挙」、「学生らにたいする処分手続きを直ちに中止されるべき」

法政大学は、学生の声ばかりでなく、こうした学外からの声も無視して、5月17日に3名の退学処分を決定した。

このような横暴なやり方に対して、法大生の怒りが燃え上がり始めている。

処分反対の署名は1704に達し、6月15日には、法大の最高責任者=平林総長に対する「公開裁判」が行われる。

学生が黙らされるか、法大当局が処分を取り消して謝罪するか―ここに、これから先の時代の行方がかかっている。

だから、ボクは、6月15日、法政大学に行く。キミもいっしょに来てくれないか?